2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

「日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか」内山節(講談社現代新書)より

「村人たちは自分たちの歴史のなかに、知性によってとらえられた歴史があり、身体によって受け継がれてきた歴史があり、生命によって引き継がれてきた歴史があることを感じながら暮らしてきたのである。日本の伝統社会においては、個人とはこの三つの歴史の…

半歌仙「古代人の虫歯」の巻 

東海道辿りて灼けし鼻の先(浩司) 水に汗かく河馬と対面(夏生) 幼年期地球に似たる火星とは(信子) 角まで行ってジャンケンポン(木々) 待ったなし三十代はあとわずか(三津子) 職辞したれば自由なる月(ハイハイ) ウ 柿色の朝顔の名は団十郎(三) …

言語技術とサッカー

「「言語技術」が日本のサッカーを変える」田嶋幸三(光文社新書)にも連句を発見。以下文中より。 指導者のライセンス取得のために、ことばを鍛えるトレーニングを受けた都並敏史氏のコメント「重要なのは、濃く話すこと。そうやってコミュニケーションの土…

歌仙「私といふ交流電燈」の巻

「私といふ交流電燈」望月夜(信子) 誰のものでもない虫が鳴く(千年) 赤い羽根行く手行く手に咲き出でて(紋女) メインストリートピザ宅配便(あのこ) 冗長なパッサカリアと暖房と(蓼艸) 鯨の心臓かすか光りて(夏生) ウ 何者か海から来たる足の跡(…

爆笑問題と中沢新一

「憲法九条を世界遺産に」太田光・中沢新一(集英社新書 2006年刊)を社長が貸してくれたので読んだ。「憲法九条」「世界遺産」爆笑問題の「太田光」「中沢新一」と、まるで連句の付け合いのような並びに、2週間くらいほっぽらかしていたが、読み出すと一気…

「師 田辺一鶴」  竹林舎青玉

師匠田辺一鶴は御年78歳、講談界一の長老となった。 「生きるが勝ち」と師匠はいう。 来2008年4月で講釈師生活55年になるそうだ。 子供の頃から強い吃音で、治せるものならと25歳の頃に 12代田辺南鶴が主催する素人向け講談学校という教室で 軍談修…

歌仙「重陽にパパン」  川野蓼艸捌

野分浪洗ひざらしの月掲ぐ 篠見那智(仲秋/) そよぎにそよぐ秋の七草 川野蓼艸(三秋/) 重陽にパパンと扇響かせて 市川千年(晩秋他) 真打となる時もよろしく 竹林舎青玉(自) 新しき衛星宙を疾走す 瀬間文乃(/) 置き忘れたる薄羽蜉蝣 小池舞(晩夏他…