2006-07-17から1日間の記事一覧

風交、連句がゆくー石田波郷の連句への言及

石田波郷著『俳句哀歓 作品と鑑賞』(発行所・宝文館出版株式会社(電話03−3261−4409)1991年9月17日復刻版第一刷)第1部作句心得「俳句の手法」より。(初版は1957年5月20日) 石田波郷が、芭蕉の「菊の香や奈良には古き仏たち」をとりあげ、俳句の手法で…

ああノ会連句、爛柯編集部 歌仙「夏木立」の巻

夏 木 立夏木立生きとし生ける流離かな 那 智 五月静かな男青髭 夏 生 優曇華の黙って揺れる軒下に さなえ 昼酒汲んで太鼓打ち合ふ 手 留 月冴えてイルカオルカを味方とす 宏 半額背広の教師集団 敏 江 ウ 砂漠が街を吐き出す時もあり さ 石の柱の円き手触り …

歌仙行第八章「他者を持たぬ悲しみ」より(初出「俳句未来同人」平成9年6月号)

○独唫についてー。 ○私は独唫を面白いと思って読んだことがない。 ○〈対話詩〉(私はこの言葉を吉村貞司氏に負っているが)という呼び方があるとすれば、その極北に坐るものは、わが俳諧連句をおいて他はあるまい。複数の作者が対話するがごとく句を重ねて一…